土木学会論文集B2(海岸工学)
Online ISSN : 1883-8944
Print ISSN : 1884-2399
ISSN-L : 1883-8944
論文
防潮堤整備が進む地域における住民の避難意思決定に関する調査および分析
安田 誠宏吉田 京香河野 達仁
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 75 巻 2 号 p. I_1369-I_1374

詳細
抄録

 津波防護施設には,住民の避難時間を稼ぐという減災効果が期待される.東北地方太平洋沖地震後,防潮堤への信頼や安心感という防潮堤に対する住民の認識が,津波からの避難意思決定に影響を与えた可能性についての指摘があった.現在,今後30年以内に高い確率で南海トラフ地震が発生すると公表されており,甚大な被害が想定されている.本研究では,防潮堤整備が進む地域における住民を対象とし,津波防災意識と防潮堤に関するアンケート調査を実施した.防災知識,避難意識,津波防護施設への認識等の集計結果を用い,共分散構造分析により津波防護施設に対する認識を考慮した住民の避難意思決定プロセスを分析した.その結果,津波のリスク認知が下がると,津波防護施設への信頼度や防潮堤が整備されることへの安心感は増大するものの,その認識が避難意思決定へ直接与える影響度は小さいことがわかった.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top