土木学会論文集B2(海岸工学)
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論文
隙間を有する可動式防波堤の高潮・津波に対する防御性能の検討
有川 太郎河合 航輝徳永 正吾関 克己
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_805-I_810

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抄録

 可動式防波堤では,可動部において隙間を有する場合,隙間により,特に高潮のような周期が長い波に対し,防護効果の低減が懸念されるが,どの程度影響があるかは不明瞭である.そこで,本研究では,水理模型実験により,隙間部における防護の低減影響を検討し,隙間を有する防波堤の防護性能を非線形長波方程式により評価する手法について検討した.水理模型実験では,定常流を用いて隙間を流れる流量について,円柱および角柱を用いて,隙間を通過する流量特性を明らかにした.次に,数値シミュレーションを用い,水理模型実験との比較し,整合する結果を得た.その結果を用いて,実規模の仮想水路において疑似的な港湾形状に適用し,隙間を有する防波堤の長い周期の波に対する防護性能を検討した.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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