2021 年 77 巻 2 号 p. I_673-I_678
本研究では,UAV-SfM/MVS測量によって作成した礫浜海岸のオルソモザイク画像から,「礫」・「漂流物」・「植生」・「消波ブロック」を自動判別・分類する機械学習モデルを構築し,機械学習の分類特性と有用性について検討した.その結果,モデルの学習条件として,フィルタ層のサイズを小さくし,枚数を多くすることで,判別精度を高められることを示した.また,Grad–CAMによる着目点の可視化から,「植生」と「消波ブロック」画像には特徴量が多い一方,「礫」や「漂流物」画像には着目点が少なく,誤判別の要因となっていることがわかった.さらに,学習済みモデルを用いることで,学習に使用していない観測日の画像に対しても,機械は概ね良好に構成物を判別できることが明らかとなった.