日本海洋学会誌
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Tufts深海平原北東部および中央部に発達する3系統の深海長谷の地形について
J. J. MORLEYK. W. POTTER岩淵 義郎D. J. ELVERS
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1972 年 28 巻 4 号 p. 153-160

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抄録
Tufts深海平原の北東部, 中央部に発達する深海長谷について詳述した. 組織的調査に基づく人工衛星測位航法により, 北東太平洋に数多く存在する深海長谷の位置を正確に決定することができ, 3系統の深海長谷 (Moresby-Scott, Mukluk, Horizon) から, 200に及ぶ地形断面をえた.
深海長谷を縁どる自然堤防は, 下流に向かって, 右岸側のものが, 目立って高くかつ幅広くなる特徴をもつ. Moresby-Scott深海長谷は, 当該地において, 幾筋にも分流している. 同深海長谷は, 多くの堆積物の堆積にあずかって力があったと思われる. Mukluk深海長谷は, Moresby-Scott深海長谷と異なり, 小規模な支流を1つもつのみである. Horizon深海長谷は, Sedna海山東方のSedna断裂帯を横断し, Tufts深海平原の中央部で分流し, 消滅している. Tufts深海平原の北東部および中央部の全域は, 上記3系統の深海長谷の一大流域にあたる.
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