抄録
FAC/TiO2シートによるメチルメルカプタン (MM) の連続的な光触媒酸化による除去効果, 硫黄収支, およびMM負荷変動に対する影響を明らかにするため, 紫外線を照射せず活性炭吸着のみの作用する系 (FAC/TiO2シート系), 活性炭吸着, 光触媒分解および紫外線分解が作用する系 (FAC/TiO2シート+UV系), 光触媒分解および紫外線分解が作用する系 (TiO2シート+UV系), 紫外線分解のみが作用する系 (UV系), 計四つの実験系列を設け比較, 検証した. 各実験系列での硫黄収支を明らかにした. また, 入口MMガス濃度, 流量の変化に伴い, 各実験系における出口ガス中の分解生成物組成に変化がみられ, FAC/TiO2シート+UV系において他の3系と比較しMM除去効果に対して最も高い値を示し, その挙動を示した.
結果として, FAC/TiO2シート+UV系が, MM脱臭のより高い能力を持っていることが示された.