抄録
マイクロバブルに物理的な衝撃を与えると,水中で急激に収縮し,圧壊を起こす.この圧壊により発生した衝撃波またはOHフリーラジカルが細菌の細胞壁を破壊し,殺菌効果を示すと考えられている.一方,オゾンは強い酸化力があり,ウイルスの不活性化,殺菌に用いられている.マイクロバブルの特性とオゾンの殺菌性を組み合わせた,オゾンマイクロバブルについては殺菌への応用が期待されているが,その効果については必ずしも明らかにされていない.
本研究では枯草菌芽胞に対するオゾンマイクロバブルの殺菌効果に及ぼすポンプ出口圧力,経時時間,供給オゾン濃度,溶存オゾン濃度,供給オゾン量,マイクロバブル発生方法などの操作因子の影響を明らかにすることを目的とした.その結果,オゾンをマイクロバブル化することにより,少量のオゾンで高い殺菌効果を示す実験結果が得られた.