化学工学論文集
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分離工学
タンニン酸固定繊維を用いたカフェイン吸着と熱水によるカフェインの溶離
山上 和馬松浦 佑樹河合(野間) 繁子梅野 太輔斎藤 恭一藤原 邦夫須郷 高信矢島 由莉佳日置 淳平塩野 貴史若林 英行
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2018 年 44 巻 5 号 p. 298-302

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抄録

放射線グラフト重合法を適用して,市販の6-ナイロン繊維へグリシジルメタクリレート(GMA)をグラフト重合後,タンニン酸との反応によって,ポリGMA鎖のエポキシ基にタンニン酸を固定し,カフェイン吸着材としてタンニン酸固定繊維を作製した.タンニン酸含有率25%のタンニン酸固定繊維のカフェイン濃度1 mMに対する平衡吸着量は3.1×10−2 mmol/gであった.タンニン酸固定繊維に吸着したカフェインを50°Cの熱水を使って100%溶離できた.吸着と溶離を8回繰り返しても繊維へのカフェイン吸着量は減少せず一定のままであった.

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© 2018 公益社団法人化学工学会
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