流動化した粒子に担持されたアルカリ水溶液への空気中の炭酸ガスの吸収を用いて室温下で塔径0.10m, 高さ2mの流動触媒層で測定された吸収データを調べた.空気の空塔速度UGが0.1~0.6m/sでの実験結果をLewis-Gilliland-Glassプロットを用いて逐次接触モデルにより解析した。次に, 熱線プローブを用いて気泡測定を行い, 吸収速度データと共に検討した結果, (1) 気泡-エマルジョン相間の物質移動の総括容量係数は0.29~0.74s-1でありその差異は気泡ホールドアップの差異による, (2) ガスと直接に接触する粒子のBed全粒子に対する割合は0.18×UG1.2で表わせ, この値は稀薄相中に存在する粒子のBed全粒子に対する割合と比較的良く一致した. (3) 熱線法による気泡測定によって得られた塔中心軸上の平均気泡径はアルカリを担持したアルミナ粒子, 未担持のFCC粒子, アルミナ粒子に対して各々 (3.2, 2.2, 1.4) ×10-2mであり, それぞれの場合の気泡上昇速度は用いた粒子にかかわらずほぼ一定値を示し, その大きさは約0.9m/sであった.