化学工学論文集
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流動触媒の流動性に及ぼす粒子密度の影響と流動性評価
安井 健筒井 俊雄宮内 照勝
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1984 年 10 巻 2 号 p. 252-260

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抄録
FCC粒子および, それとほぼ同等な平均粒径, 粒径分布, 44μm以下の微小粒子の含有割合をもつが粒子密度の大きい2種類の粒子を, 内径5.2~50cmの塔で60cm/s以上まで到るガス空塔速度で流動化し, これらの粒子の流動状態を調べた.FCC粒子は円滑な流動性を示すが, 密度の大きい粒子は層高が深い場合極度のチャンネリングを生じる.ガス空塔速度を高くすることによりこのチャンネリングを弱めることは可能であり, その遷移速度は, 粒径分布が等しい場合, 粒子密度により異なる.平均粒径を小さくとり, 粒径分布を広くすることのみでは, 必ずしも流動触媒層の流動を良好にすることができるとは限らず, 粒子密度が流動性に重要な影響を及ぼす.気泡塔の循環流理論に基づいた, ガスのホールドアップに関するプロットを行うことにより, 粒子の流動性の判定が可能である.
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