1998 年 24 巻 1 号 p. 18-23
内装タイルに対する新しいデザイン手法を構築するために, イメージ語 (官能評価) と総合評価の間の関係を解析した.まず, ファジィニューラルネットワーク (FNN) と重回帰分析を用いてイメージ語の官能評価値から総合評価値を推定するモデルを構築した.構築したモデルを比較するとFNNのモデルの方が精度良く総合評価値を推定できた.また, 機器分析値から総合評価値を推定するFNNモデルも構築した.このモデルではイメージ語の官能評価値から推定するモデルより精度は低くなったが, 10%ほどの誤差で推定できた.さらに機器分析値とイメージ語の官能評価値から総合評価値を推定するFNNモデルを構築したところ, 最も精度が高くなった.内装タイルの総合評価値を推定するには, 「上品な-下品な」, 「しゃれた-野暮な」の官能評価値と「緑色の平均値」, 「中心線粗さ」, 「ピークカウント」の機器分析値が必要であることが示された.