化学と教育
Online ISSN : 2424-1830
Print ISSN : 0386-2151
ISSN-L : 0386-2151
1. 気体を分ける, 液体を分ける : 分離膜材料(新材料)
仲川 勤
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

1988 年 36 巻 3 号 p. 272-276

詳細
抄録

気体を分ける, 液体を分ける分離材料のうち, 最近, 関心が高くかつ工業化に向かっている高分子分離膜を取り上げた。これらは気体や液体の分子を透過させる性質が大きいばかりでなく, 透過に選択性をもっている膜である。これと全く逆に, 気体や液体の分子をほとんど透過させないバリヤー性をもった膜も食品包装などに重要である。両極端と思われる透過性・バリヤー性を一つの理論-溶解-拡散説-を用いて説明し, 膜透過の仕組みを述べる。分離膜を酸素富化膜, 水素分離膜, 二酸化炭素分離膜などに分類し, それぞれの膜材料を示す。液体を分ける膜では水-エタノール分離膜を取り上げる。

著者関連情報
© 1988 公益社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top