化学と教育
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機能性包装材 : 気体分子の遮断と交通整理(<特集>見てきたような分子のはなし : 暮らしの中のポリマー (I))
猪狩 恭一郎
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1989 年 37 巻 2 号 p. 136-140

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抄録

果物の皮の機能をプラスチックスで!!食品劣化の要因である酸素ガスをカットして食品を新鮮に保ちたい。そんな夢を実現し, 食品包装の分野に一大革命をもたらしたのは, ガスの遮断性能に優れたバリヤー性樹脂の出現であった。マヨネーズやケチャップのボトルも, けずりかつおの袋も, このバリヤー性樹脂の実用化によって初めて達成されたものであり, マーケットでの流通や個食化の包装に大きく貢献した。さらにこの技術をベースにした包装システムの進歩も著しく, ますます用途を広げ, 我々の食生活のありようまでも変えつつある。この機能, ガスバリヤー性とはいかなるポリマーがもたらしたのか, そしてこの優れたバリヤー性素材, エチレン-ビニルアルコール樹脂の特性と応用について紹介する。また最近話題になっている農産物の鮮度保持包装についても, 若干触れてみたい。

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© 1989 公益社団法人 日本化学会
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