化学と教育
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4. 電極の表面で起こる現象 : 電極触媒の働き(基礎からみた界面現象)
神谷 信行
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1991 年 39 巻 2 号 p. 190-194

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抄録

化学反応において触媒は欠くことのできない重要な存在である。このことは電解における電極触媒についても同様に言えることである。よい電極触媒を使うことは電解電圧の低下につながり, 電力をたくさん消費する工業電解においては, きわめて重要なことである。一方, 電極の材質によっては負触媒として働き, 過電圧を上げるものがある。希硫酸を電解質とした水の電気分解は最も簡単な実験テーマの一つであるが, 電極, 溶液, 温度を少し変えるだけで, 水素, 酸素のほかにオゾン, 過硫酸などを作ることができる。ここでは, 身近なものを例に取り, 電極触媒の利用について述べる。

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© 1991 公益社団法人 日本化学会
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