化学と教育
Online ISSN : 2424-1830
Print ISSN : 0386-2151
ISSN-L : 0386-2151
味の数値化 : 味覚で測る味覚の世界(化学への招待)
山口 静子
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

1991 年 39 巻 4 号 p. 415-419

詳細
抄録

おいしそうなビーフステーキも貴重品の松茸(まつたけ)も, 味や香りがそれらに備わっているわけではない。味や香りは人間が感じる感覚であって, 物質の側に存在するのは特定の物理, 化学的な性質である。味の研究においては, 人間がどう感じるかを捉えることがαにしてωの問題である。官能検査は機械では測定できない人間の感覚を人間を用いて測定する方法である。大勢の人間に一定の条件で試料を味わってもらい, その結果を統計的に解析する。ここでは官能検査で捉えた味の性質やその意義について述べる。

著者関連情報
© 1991 公益社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top