化学と教育
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マリンバイオ研究の展開(海と化学)
松永 是
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1998 年 46 巻 5 号 p. 294-297

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抄録

海洋生物のゲノム解析と応用はマリンゲノム工学と呼ばれマリンバイオテクノロジーの新たな分野として今後の発展が期待されている。海洋光合成微生物の遺伝子を解析することにより, 塩やUV-Aのストレスに応答する遺伝子が確認された。また, 魚類の遺伝子を解析することにより, 性決定領域周辺の遺伝子が明らかにされた。このような遺伝子解析技術は魚の種判別などにも応用できることが示されている。さらに, 海洋光合成微生物にメタボリックエンジニアリングの技術を適用し, EPAやβ-カロチンなどの有用物質を作らせることも可能になった。海洋生物のCO_2固定や流出原油分解などの環境保全への応用も今後の重要な課題として残されている。

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© 1998 公益社団法人 日本化学会
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