化学と教育
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ドルトン : 原子の概念はいかにして生まれたか(どうやって思いついたの 1)
井山 弘幸
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1998 年 46 巻 5 号 p. 310-313

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抄録

ドルトンの原子論は, 元素それぞれが固有の原子からなり, その固有性は重量の違いによる, という独特のものであった。1805年に史上初めて原子量表をドルトンが掲げた背景には, 水に対する気体の溶解度の研究があった。気体の種類によって溶解度が異なることを説明するため, 彼は原子量の差が関係しているのではないかと推理した。ところが原子量を確定しようと試みるうちに, 原子量は溶解現象ではなく, 化学反応の予測や未知の物質の構造の解明に重要な役割を果たすことに気がついた。これがきっかとなって『化学哲学の新体系』を1808年に発表した。

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© 1998 公益社団法人 日本化学会
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