化学と教育
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ドイツの化学教育事情 : 粒子概念の取り扱いを中心に(世界の化学教育事情)
藤井 浩樹
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2002 年 50 巻 9 号 p. 622-625

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抄録

バーデン・ヴュルテンベルク州を例に, ドイツの中等教育における化学教育の現状を, 教育課程の基準や教科書を中心に紹介した。教科目としての化学は, 通年で第9学年から始められ, 第11学年までの3ヵ年で, わが国の中・高等学校の内容に相当するものが扱われている。また, 粒子概念にかかわる内容は, 第9, 10学年で集中的に扱われている。教科書の内容では, 化学現象を数多く例示し, 現象にみられる事実の解釈を重視していること, 化学の歴史は化学概念の形成の歴史という立場から, 歴史的事実を多く盛り込んでいることなどの特徴がみられる。

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© 2002 公益社団法人 日本化学会
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