化学と教育
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高校化学教育の現代化報告書の実験から(<特集>化学教育の新教材(化学教育,19,137(1971)再録),ヘッドライン:先人に学ぶ化学教育-化学教育賞,化学教育有功賞の受賞者に学ぶ)
林 良重井出 耕一郎西平 輝子竹林 保次吉田 善雄下沢 隆
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2003 年 51 巻 10 号 p. 593-599

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抄録

昭和42年度から3カ年にわたって,大木道則氏を委員長とする「高校化学教育の現代化に関する研究」委員会(以下大木委員会と略)が研究活動を続けた。大木委員会は高校における化学の教科項目の選定・内容・配列をABC報告書を基本として討議し,またこれに適合した多数の実験について考案,検証を行なった。この成果は近く刊行の予定であるが,本報告は刊行に先立って本誌編集委員会の求めに応じ,委員会が考案した実験の中から5例を選んで紹介するものである。委員会における実験開発の過程はつぎのようである。まず教授目的に対する細目の論議が行なわれ,章,節,小節に至る順序立ての原案ができる。つぎに各章,節に適合した最適の実験について各委員からアイデアが提出され,討論が重ねられる。ここでしぼられた実験について担当委員が実際にその実験を行なってみる。この結果は委員会に報告され,採否が決定する。今回は,各実験の"ねらい"の部分に大木委員会報告書本文の趣旨を簡単にのべ,実験のもっ目的と本文との関連とを明らかにするようにしたつもりである。なお,執筆担当者は各実験の終りに掲げてある。(下沢隆)

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