2003 年 51 巻 11 号 p. 711-714
今回新しく開発した分子構造モデルは形態的には球棒タイプであるが,構築原理を解析すると空間充填タイプと密接な関係があることが分かった。したがって本モデルは従来にはなかった空間充填的な球棒タイプのハイブリット型モデルと位置付けられる。本モデルの構築原理の特徴は結合棒を結合次数によって一定の数値になるように原子球半径を求めたことである。これは従来とは逆の発想である。第2の特徴は原子球半径を原子価状態により原子種別を分類して求めたことである。このことによりモデルの正確さが格段に向上した。この実体模型がモル・タロウで,初心者から研究者まで幅広く使用できるモデルである。