化学と教育
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天然香料成分のキラリティーとその成り立ち(講座:薬・香料の不思議2)
市瀬 浩志
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2006 年 54 巻 11 号 p. 604-607

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抄録
天然香料成分は動植物由来の素材から得られる揮発性低分子化合物の混合物である。嘆覚は味覚とともに化学物質による刺激応答であり化学感覚とも呼ばれるが,鼻腔中のにおい受容体の香気分子への応答の違いが多様な「におい」の基となっている。天然香料中には,キラリティーの相違により微妙な香りの変化をもたらす分子が含まれており,その生産者には特定のキラル香気分子を生成する酵素が存在することが明らかになってきた。
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© 2006 公益社団法人 日本化学会
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