2009 年 57 巻 8 号 p. 362-363
「マイクロリアクター」とはマイクロメートルサイズ(典型的には10〜500μm)の化学反応を行うための構造体であり,基本的にフロー(流通)型の反応器である。新しい反応場としてのマイクロリアクターが注目を集めるようになって約10年が経過し,これまでに,精密な温度制御,界面反応の効率化,反応の集積化などといったマイクロ化学の特長を生かした研究が次々と報告されてきた。スケールアップや実用化に向けてのさまざまな試みも始まっており,今後のさらなる発展が大いに期待される。