化学と教育
Online ISSN : 2424-1830
Print ISSN : 0386-2151
ISSN-L : 0386-2151
望ましい高校化学(ヘッドライン:望ましい高校生像-化学をどのように身につけるのか-)
渡辺 正
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2012 年 60 巻 3 号 p. 92-95

詳細
抄録

中学生にもなれば「なぜ?」を知りたくなるのに,中高校の化学(理科)が「なぜ?」を欠くため,生徒は興味を失っていくのだろう。暮らしにも大学にも無縁な用語や概念,ときにはウソの説明をひたすら「覚えろ」だから,国民の科学リテラシーも向上せず,大学に入った若者は苦労(ないし脱落)する。先進国に類のない「指導要領+検定」が,日本を世界の孤児にした。孤児状態を脱するには,国際標準の高校化学をもとにしたカリキュラム刷新が望ましい。最短の道は大学入試の改革だろう。

著者関連情報
© 2012 公益社団法人 日本化学会
前の記事 次の記事
feedback
Top