化学と教育
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メチルオレンジはどうしてpHの変化で色が変わるのか(ヘッドライン:市民として必要な基礎・基本の化学VI -身近な疑問と化学(なぜ○○なのか?))
西田 哲也
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2012 年 60 巻 4 号 p. 158-159

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抄録
メチルオレンジは,高等学校化学で,水溶液の酸性,塩基性の変化をみる指示薬として使用する試薬である。他にも,水溶液の酸性,塩基性の強さを見る指示薬としてリトマス,ブロモチモールブルー,フェノールフタレイン等がある。これら試薬の使用で,中和滴定の実験を可能にし,また水溶液のpH変化を可視的に実感できる。化学の世界に生徒の好奇心を惹きつける化学教材である。ところで,どうしてこのような色の変化が起こるのだろうか。メチルオレンジの色素分子に焦点をおいて何が起こっているのか,その原理を探ると共に,その原理を踏まえた上で,シクロデキストリンやシクロデキストリンポリマーを使った実験を紹介する。
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© 2012 公益社団法人 日本化学会
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