化学と教育
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Ti-Ni形状記憶合金の製造と工業的応用(基礎化学品製造の実際と高校での教育実践)
中畑 拓治
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2012 年 60 巻 7 号 p. 314-317

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抄録
Ti-Ni形状記憶合金は,不活性雰囲気での溶解や繰返しの軟化焼鈍等の特殊な工程によって製造される比較的に高価な合金であるが,この合金ならではの際立った性能を生かした実用材料として活用されている。例えば,Ti-Ni合金の大きな弾性率変化の利用による吐水温度が非常に安定したシャワー用混合水栓や,Ti-Ni合金の特徴的な応力/ひずみ特性によって調整頻度が軽減された歯列矯正ワイヤー等は,われわれの生活になくてはならない存在となっている。本講座では,このTi-Ni合金の製造方法や応用製品について紹介する。
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© 2012 公益社団法人 日本化学会
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