化学と教育
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国産技術によるアンモニア合成の開発と企業化 : 認定化学遺産第021号「国産技術によるアンモニア合成(東工試法)の開発とその企業化に関する資料」(ヘッドライン:化学遺産,遺跡をたずねる)
亀山 哲也
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2016 年 64 巻 1 号 p. 12-15

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抄録

第一次世界大戦後の国際的な経済競争に打ち勝つためには化学工業を振興させる必要があるとの観点から,政府は大正7年に臨時窒素研究所を設立し,高圧法アンモニア合成技術の開発を我が国初の大型プロジェクト方式で行った。ハーバーの論文や特許を参考にし,苦労の末,開発した安くて高活性の触媒を用いて,昭和2年,アンモニア合成に成功した。東工試(東京工業試験所)法アンモニア合成技術として世界的にも認められている。昭和6年,昭和肥料は東工試法アンモニア合成技術を活用して国内で最大規模の硫安生産の企業化に成功した。産業技術総合研究所と昭和電工で保存されているアンモニア合成触媒,アンモニア合成管等は,日本の近代化学工業創出の原点を物語る貴重な化学遺産である。

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© 2016 公益社団法人 日本化学会
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