日本東洋医学雑誌
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臨床報告
慢性頭痛の予防療法としての抑肝散加陳皮半夏の応用
関矢 信康林 克美地野 充時笠原 裕司並木 隆雄檜山 幸孝大野 賢二喜多 敏明平崎 能郎寺澤 捷年
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2007 年 58 巻 2 号 p. 277-283

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抄録

抑肝散加陳皮半夏は神経過敏, 易興奮, 易怒性, 不安・不眠などの精神神経症状を目標に用いられてきた。我々は心下悸, 臍上悸, 臍下悸を顕著に認める腹証から慢性頭痛の6症例 (緊張型頭痛1例, 片頭痛2例, 緊張型頭痛と片頭痛の混合型3例) に予防療法として抑肝散加陳皮半夏を投与し有効であった。今回の検討から抑肝散加陳皮半夏は緊張型頭痛のみならず片頭痛や混合型頭痛に対しても有効である可能性が示唆された。

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© 2007 一般社団法人 日本東洋医学会
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