日本東洋医学雑誌
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臨床報告
妊婦に併発したアレルギー疾患に対する食用可能な生薬を用いた漢方治療の試み
牧野 健司
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2008 年 59 巻 4 号 p. 617-622

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抄録

妊婦に対する薬物治療は,母体および胎児に対する安全性を考慮しなければならない。漢方治療といえども,妊娠中の安全性は確立されていない。したがって,重篤な疾患以外では,薬剤の投与を控えることになり,妊婦のQOLが損なわれる恐れがある。妊婦に対して,危険性に問題のない治療法があれば,福音となると考えられる。そこで,安全性を考慮した漢方治療の1つの試みとして,アレルギー性鼻炎,蕁麻疹,アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の6症例に,食品としても使用される生薬を用い,治療を行ったところ,有効性が認められ,かつ問題は生じなかった。食品としても使用される生薬の安全性の基準を考え,本報告の症例に用いた生薬に対して検討を加え,文献的考察も行った。最後に,今回使用した生薬以外で食品として用いられるものを表にして示した。

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© 2008 一般社団法人 日本東洋医学会
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