日本東洋医学雑誌
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臨床報告
ミクリッツ病における八味地黄丸のステロイド減量効果:症例報告
津田 篤太郎八代 忍蒲生 裕司渡辺 浩二星野 卓之日向 須美子及川 哲郎花輪 壽彦
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2009 年 60 巻 5 号 p. 513-518

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抄録

症例は65歳女性。2005年7月より顎下腺および耳下腺の腫脹を自覚し,同年10月には眼や口腔内の乾燥症状が出現した。2006年6月ガリウムシンチ,頭頸部MRI,口唇生検を施行し,ミクリッツ病と診断し,プレドニゾロン(PSL)10mg/日投与を同年8月より開始した。唾液腺腫脹はやや改善し,2007年5月にかけPSL7mg/日まで漸減したが,血清IgGが増加傾向となり更なる減量が困難で,2008年1月よりツムラ八味地黄丸エキス7.5g/日を開始した。唾液腺腫脹が消失し,血清IgGも改善した。2008年5月にかけPSLを6mg/日に減量しているが増悪を認めない。
ミクリッツ病はステロイドが有効とされるが,当症例はステロイド抵抗性が問題となった。我々はCalcein-AMを用いたP糖タンパクの機能アッセイにより,八味地黄丸が薬剤耐性を解除しうることを示唆する結果を得たため,考察を含め報告する。

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© 2009 一般社団法人 日本東洋医学会
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