千葉大学大学院医学研究院先端和漢診療学講座
千葉大学大学院医学研究院和漢診療学講座
千葉大学大学院医学研究院皮膚科学講座
2009 年 60 巻 5 号 p. 539-543
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冷え症と口内炎を伴う原因不明の結節性紅斑に対して漢方治療が奏効した一例を経験した。患者は44歳女性で月に数回,両側下腿伸側を中心に有痛性紅斑が出没した。清熱補気湯で口内炎の改善を認めたが結節性紅斑には効果を示さなかった。そこで裏熱と気逆の症候があることから,清熱補気湯証と白虎加桂枝湯証の併病と考え隔日交互服用としたところ,結節性紅斑の再発を認めなくなった。本症例のような複雑な病態の治療にあたっては併病の可能性も考慮すべきだと考える。
日本東洋醫學會誌
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