日本東洋医学雑誌
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東洋医学の広場
黄帝内経における性格類型の今日的意義
石川 利博金 兌勝梁 哲周
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キーワード: 性格類型, 性格, 体格, 体質, 望診
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2011 年 62 巻 6 号 p. 750-759

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抄録

黄帝内経・霊枢には「陰陽五態」「陰陽二十五人」と二種類の類型が存在する。それは「性格」「体格」「体質」「治療」に項目を分けてまとめ直すことができる。それらは相互に密接に関連している。これは,「形神合一」という概念があることで説明できる。「形」即ち「身体」と「神」即ち「精神」が合一であるという整体観が基礎になっている。
また,この類型を性格類型とみなすと,現代の心理学的な性格類型と比較する事が出来る。クレッチマーやコルマンは性格と体格,性格と相貌を関連付けて論じている。体格,相貌は望診である。一方,性格は望診と問診両方に当たる。これらの知見を借りることで,漢方的な診断の技術を上げられるのではないかと考える。

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© 2011 一般社団法人 日本東洋医学会
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