日本東洋医学雑誌
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治打撲一方が奏功した三叉神経痛の一症例:外傷の既往と圧痛点を目標に
鈴木 理央岡 洋志萬谷 直樹渡邊 妙子神山 博史長崎 直美
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2017 年 68 巻 3 号 p. 250-254

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抄録

顔面痛のある38歳女性。三叉神経痛と診断され,カルバマゼピンで痛みはある程度軽減していたが,漢方治療を希望して来院した。30年前の事故で顔面を強打した既往を手掛かりに,治打撲一方をカルバマゼピンと併用したところ痛みは改善し,高木の圧痛点も軽減もしくは消失し,最終的にカルバマゼピンを廃薬できた。外傷の既往と高木の圧痛点を認める神経痛症例には,同薬を試みる価値があると思われた。

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© 2017 一般社団法人 日本東洋医学会
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