第74回日本東洋医学会学術総会において,シンポジウム「乳腺疾患における漢方治療」が行われ,良性,悪性を含む,乳腺疾患全体の概略について触れ,「乳癌治療の支持療法としての漢方治療」,「大学病院における乳癌漢方治療」,「乳腺症に対する漢方治療の試み」,「進行性核上麻痺を合併した乳癌患者に半夏厚朴湯術前予防投与を行った1例」,「乳癌治療に伴う多愁訴に対する漢方治療の臨床研究の取り組み」などの講演が行われた。女性のライフサイクルにおいて漢方治療で症状の改善が得られる可能性があり,漢方治療の患者ニーズはあるが,処方する医師の認知度,信頼度が低い点が課題として挙げられた。一方で,科学的根拠となりうる研究報告が少ない課題もあり,今後の学術的展開・進展が望まれる。