日本東洋医学雑誌
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柴苓湯の併用が副腎皮質ホルモンの減量に有用であった特発性血小板減少性紫斑病の一例
小畑 伸一郎木村 圭志前田 和弘
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1990 年 41 巻 2 号 p. 99-101

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抄録

65歳男性, 食欲不振を主訴とし血小板減少を指摘される。PA-IgGの高値などより特発性血小板減少性紫斑病と診断された。プレドニゾロン40mg/日の投与により血小板数は増加し12.4万となった。プレドニゾロンを減量し, 25mgにて血小板数は5.3万となった。ステロイド剤の減量により血小板数の減少が認められることからステロイド剤の減量が困難であった。このため漢方製剤の併用を試みた。柴苓湯 (ツムラ) を併用し経過をみたところ, プレドニゾロンを12.5mgに減量しても血小板数は10万を保ち通院加療にて経過良好となった。柴苓湯にはステロイド効果の増強作用が知られており特発性血小板減少性紫斑病のステロイド減量に有用と思われた。

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