日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
ISSN-L : 0287-4857
日本人糠尿病患者の若干の中医学的特徴
糖尿病の中西医結合の検討 (1)
徐 正正水野 美淳田坂 仁正
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 42 巻 3 号 p. 323-329

詳細
抄録

日本人糖尿病 (DMと略) 130例について中医学的な証候を検討し, それと本症例群の一般状態, 初診時の合併症, 臨床検査成績などとの関係を推計学的に検討し, 次の成績を得た。
1. DMの早期は傷陰である。
2. 男性では易生湿, 女性では易傷陰である。
3. 高血圧症を合併している場合はより傷陰で, 高コレステロール血症を合併している場合は湿邪の出現頻度が有意に少なかった。
4. 飲酒は助湿, 喫煙は傷陰, 喫煙, 飲酒共にすれば, 湿邪と熱邪の同一症例に同時出現の頻度は有意に多かった。
以上のように, DMにおいては, 早期には傷陰, 女性では易傷陰, 高血圧症合併の場合はより傷陰, 喫煙によっては陰虚の出現率が有意に多かった。したがってDM治療においては護陰滋陰が始終重要であり, 早期からこれに注目して対処することがDMの治療およびその合併症の予防・治療上重要と思われる。

著者関連情報
© 社団法人 日本東洋医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top