日本東洋医学雑誌
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中国茶の肥満マウス (KK-Ay) に及ぼす影響
山田 勉生沼 利倫劉 勝彦
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1994 年 45 巻 2 号 p. 291-297

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抄録

漢方方剤の体重への影響を研究する前段階として, 肥満マウス (KK-Ay) に対する中国茶の影響を検討した。実験開始時6週齢雄性 KK-Ay 30匹に基本食と Oolong & Tuo Tea あるいは Jasmine Tea を自由に摂取させ16週間飼育した。この間, 定期的に体重測定を行い, 実験終了後に生化学的および各臓器を組織学的に検索した。対照群は tap water を自由に飲水させた。その結果, 両者の実験群体重は対照群よりも実験期間を通して低下し, とくに Jasmine Tea 群は実験開始5週後に最大16.5%の体重減少率を示した。この間の平均食餌摂取量も大であった。体重に関与する要因は多種であり体重減少の機序は今回明らかではなかったが, 成長後のKK-Ay肥満マウスモデルにおいて Jasmine Tea は体重減少に有効であった。

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