日本東洋医学雑誌
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帯状疱疹患者における針灸治療の鎮痛効果について
呉 炳宇
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キーワード: , , 漢方薬, 帯状疱疹
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1995 年 45 巻 4 号 p. 893-898

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抄録

帯状疱疹患者52例を針灸で治療し, 49例の患者 (対照群) は漢方薬で治療した。鎮痛効果の尺度として視覚的表現スケール (VAS) を用いた。針灸群は東洋医学の症状鑑別法に基づき, 証による本治法的な針を実施した。それと共に, 皮膚病変部の周囲を取り囲む針治療を実施し, 次いで灸を30分間行った。漢方薬群は肝胆湿熱型には龍胆潟肝湯を投与し, 肝鬱気滞型には逍遥散を投与し, 脾経湿熱型には胃苓湯を与えた。針灸群では, 平均3.8回の治療後に痛みが消えたが, 漢方薬群では, 鎮痛効果の発現に平均5日かかり, しかも3例では無効であった。鎮痛効果の発現率は針灸群で有意に良好であった。針は経絡の気と血を疏通することにより痛みをコントロールすると考えられる。針はまた免疫機能を高めてウイルスの活動を抑制し, それにより鎮痛効果を現すとも考えられる。針灸は帯状疱疹患者の痛みを有意に改善させた。針灸は鎮痛作用を有するといえる。

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