日本東洋医学雑誌
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慢性糸球体腎炎に対するメシル酸カモスタットと柴苓湯の併用療法について
秋山 雄次大野 修嗣藤巻 敏久小田桐 覚浅岡 俊之田中 政彦鈴木 輝彦土肥 豊
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1996 年 47 巻 3 号 p. 405-410

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抄録

糸球体腎炎患者22例における柴苓湯 (7.5g/日) 単独治療と柴苓湯とメシル酸カモスタット (600mg/日) の併用療法についての有効性と副作用について検討した。柴苓湯単独群では投与8週後のみに有意に蛋白尿の改善を認めた (P<0.05) が, 併用群では2例の脱落例があったものの投与2週以降有意に蛋白尿の改善を認めた (P<0.03)。両群ともに副作用は認められなかった。症例数が少ないものの柴苓湯とメシル酸カモスタットの併用療法は安全で有用であると考えられた。

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