1997 年 47 巻 5 号 p. 813-818
発作寛解期での防已黄耆湯証の痛風患者 (全例男性, 12人) に対し, 食事療法と運動療法はこれまで通り継続して, 防已黄耆湯エキス5g/日, 木通エキス0.5g/日, 車前子エキス0.5g/日を投与し, その有効性を検討した。
本方の12週間の投与により, 有意な体重の減少, 血中尿酸値および中性脂肪値の低減, さらにHDLコレステロールの増加を認めた。体重および血中尿酸値は24週間投与の時点でも再増加せず, 良好な状態であった。全例に副作用はなく, 痛風の発作もみていない。また本方の連用により易疲労感, 多汗, 小便不利, 浮腫などの症状が改善した。