日本東洋医学雑誌
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いわゆる Chinese herbs nephropathy (漢方薬腎症) の名称変更についてのいきさつ -アリストロキア (酸) 腎症へ-
小野 孝彦武曾 恵理
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1998 年 49 巻 3 号 p. 457-459

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抄録

本稿において, アリストロキア酸によって惹起される, いわゆる Chinese herbs nephropathy (漢方薬腎症) の名称変更についてのいきさつを報告した。この疾患における腎尿細管・間質の障害は, アリストロキア酸を含んだ漢方薬を長期に使用することにより, 惹起されることが近年, 知られるようになった。筆者らは, この Chinese herbs nephropathy の名称は, あいまいであって, アリストロキア酸腎症に変更すべきであると考えたが, 我々の意見に対し, この腎症の最初の報告者である Vanherweghem 教授は, Aristolochia nephropathy (アリストロキア腎症) の名称を示された。今後はアリストロキア酸腎症かアリストロキア腎症の名称が使用されるものと思われる。

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