日本東洋医学雑誌
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温清飲と五苓散が有効であった網膜中心静脈閉塞症の1例
森 壽美
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2000 年 50 巻 5 号 p. 891-895

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抄録
網膜中心静脈閉塞症は, 従来, 視力予後の悪い疾患で, 現在も有効な治療法がないとされている。今回, この疾患をもつ67歳の男性に漢方薬を使用し, 有効な結果が得られた。最終的に, 温清飲と五苓散 (どちらも煎じ薬) が使用され, 前者は1年10ヵ月間, 後者は9ヵ月間継続しており, 副作用はとくに認めなかった。投与1年後に視力は, LV: 0.02 (n. c.) からLV: 0.2(0.3×S+0.75D〓C-1.0DA×110°) に回復し, 新生血管も出現せず, 経過は良好である。これらの結果より, 漢方療法は網膜中心静脈閉塞症に有効である事が示唆された。
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© 社団法人 日本東洋医学会
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