日本東洋医学雑誌
Online ISSN : 1882-756X
Print ISSN : 0287-4857
ISSN-L : 0287-4857
修治附子末の副作用に関する検討
これから導かれる修治附子末の使い方
長坂 和彦巽 武司名取 通夫引網 宏彰
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 56 巻 5 号 p. 797-800

詳細
抄録

漢方エキスの使用量は年々増加している。しかし、修治附子末は、猛毒のトリカブトの根茎をエキス化したのもであるため、少量しか使用されていないのが現状である。1996年から2002年までの7年間に諏訪中央病院・東洋医学センターを受診した593例 (男性153例, 女性440例) に修治附子末を投与した。副作用は4例にみられ、その内訳は血圧上昇3例、悪心2例、ほてり1例であった。重症例はなく、修治附子末を減量あるいは中止すると、これらの症状は速やかに消失した。今以上に修治附子末を積極的に用いてよいと考える。

著者関連情報
© 社団法人 日本東洋医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top