日本東洋医学雑誌
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滋陰至宝湯の使用目標
関矢 信康並木 隆雄笠原 裕司小暮 敏明巽 武司大野 賢二林 克美地野 充時寺澤 捷年
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2006 年 57 巻 5 号 p. 661-667

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抄録

滋陰至宝湯は『万病回春』を出典とする処方で体力が低下した人の慢性に経過する口刻歓に用い, 気欝を伴う症例によいとされている。我々は気道に慢性炎症性疾患を有する滋陰至宝湯が有効であった8症例を経験した。自覚的には慢性の咳嗽 (湿性あるいは乾性) と咽喉不快感を有し, 他覚的には気鬱の症候として腹部右側の鼓音が共通していた。

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© 社団法人 日本東洋医学会
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