感染症学雑誌
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細菌性膣症におけるMobiluncus属の検出状況について
三鴨 廣繁和泉 孝治伊藤 邦彦玉舎 輝彦澤 赫代渡辺 邦友上野 一恵
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1992 年 66 巻 8 号 p. 1090-1092

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抄録

近年, 細菌性腟症の原因菌の一つとして, Mobiluncus属があげられており, この菌はSTDとも関係あるとされている. しかし, Mobiluncus属の培養は難しく, 日数を要するため, 細菌性膣症の患者の腟分泌物についてMobiluncus属を含めた系統的な細菌学的検索の報告は少ない. 今回我々は, WHOの細菌性腟症の診断基準を満たした20例の腟分泌物の培養検査を施行した. その結果, 細菌性腟症の診断基準を満たした20症例中の7症例 (35%) からMobiluncus属が検出された.それらのうち, Mobiluncus mulierisが5症例から, Mobiluncus curtisiiをま2症例から検出された. 以上の結果から, G. vaginalis, Mobiluncus属単独で病原性が発現され細菌性腟症となるわけではなく, G. vaginalisMobiluncus属が, 他の好気性菌, 嫌気性菌とともに存在するときに細菌性腟症を引き起こすものと考えられた.

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© 日本感染症学会
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