抄録
サイトメガロウイルス (CMV) 感染ヒト胎児線維芽細胞と骨髄移植患者, 中枢神経ループス患者, 成人T細胞性白血病患者末梢血を用いて, CMV感染細胞の核内に発現する前初期抗原 (immediateearlyantigen: IE) をフローサイトメーターを使用し検出した.患者末梢血はパラホルムアルデヒドと, 界面活性剤であるNP-40で固定することで, 核内IE抗原をモノクローナル抗体で検出するが可能であった.症例の違いや, 臨床経過により, IE抗原陽性細胞の細胞分画に変化が認められた.即ち, リンパ球, 単球, 好中球にIE抗原陽性率の変動が認められた.そのなかでも, 好中球の陽性率は, 外注検査 (免疫染色検鏡法) の結果と一致していた.我々の方法はCMVの再活性化モニタリングにおいて, 非常に有用であると考えられた.また, フローサイトメーターを用いて, IE抗原陽性細胞の分布を解析することにより, サイトメガロウイルスの感染形態, 再活性化の機序を解明することが可能になると思われた.