感染症学雑誌
Online ISSN : 1884-569X
Print ISSN : 0387-5911
ISSN-L : 0387-5911
わが国の健康者における髄膜炎菌の保菌状況
田中 博黒木 俊郎渡辺 祐子浅井 良夫大谷 勝実須釜 久美子芹川 俊彦中嶋 洋砂原 千寿子帆足 喜久雄山口 仁孝久高 潤高橋 英之井上 博雄山井 志朗益川 邦彦渡辺 治雄
著者情報
ジャーナル フリー

2005 年 79 巻 8 号 p. 527-533

詳細
抄録

2000年9月から2003年3月までの期間, 全国10県で健康者における髄膜炎菌の保菌状況を調査した.学生, 社会人, 高齢者, 外国人等の健康者5,886名の口蓋扁桃から髄膜炎菌の分離を試みた結果, 髄膜炎菌は25名 (学生21名, 社会入3名, 外国入1名) から分離され, 分離された集団での分離率は0.5%-5%, 全体の平成均分離率は0.4%であった。保菌者の年齢は50歳の1名を除いてすべて10歳代後半から20歳代であり, 性別は男性17名, 女性8名であった.分離菌株は血清群別試験でB群 (9株) とY群 (4株) に群別されたが, 12株は群別できなった.また, 髄膜炎菌の簡易分類マーカーであるγ-グルタミールアミノペプチダーゼ活性の認められない菌株が1株存在した.

著者関連情報
© 日本感染症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top