肝臓
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症例報告
日本紅斑熱の1例:岡山県初発例
川上 万里梅川 康弘田原 研司木田 浩司藤井 理津志岸本 壽男
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2010 年 51 巻 12 号 p. 714-721

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抄録

日本紅斑熱の岡山県初発例を経験した.症例は64才女性.高熱,紅斑,刺し口を有し,肝障害と血小板数の低下を認めた.皮疹が四肢末梢に強いこと,手掌にも認めたことがつつが虫病との鑑別点となった.副作用のため短期間の投与となったが,ミノサイクリンが奏功した.後日ペア血清において抗体価(免疫蛍光抗体法)の有意な上昇が認められ,痂皮のPCR法では日本紅斑熱DNAが抽出された.本疾患は4類届出感染症であり,近年報告数が増加し,新たに届出をする県が増えている.治療が遅れると致死的となることもあるため,高熱と皮疹を伴う肝障害症例を診た際には常に本症も念頭におき,疑えばすぐに治療を開始することが重要である.

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© 2010 一般社団法人 日本肝臓学会
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