51 巻 (2010) 2 号 p. 71-77
症例は75歳女性.2000年から近医でpravastatinの投与を受けていた.2007年9月AST,ALT値の上昇を指摘されたが自然に低下した.2008年4月,黄疸を伴う肝障害のため当科を紹介され,AST 617 IU/l,ALT 407 IU/l,T-Bil 6.6 mg/dl,Alb 2.9 g/dl,抗核抗体80倍,IgG 1,914 mg/dl,HLA DR4陽性であった.画像所見は肝硬変像を呈しており,肝生検を施行し自己免疫性肝炎(AIH)と診断した.Pravastatin中止とウルソデオキシコール酸投与により肝機能検査値は改善したが,血小板数が徐々に減少し腹水の出現を認め,プレドニゾロン追加投与により寛解した.Pravastatin起因性AIHが潜在性に進行して肝硬変に至った症例と考えられた.