肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
症例報告
著明な肝障害を伴ったプロトポルフィリン症の1例
嶋崎 宏明有馬 裕子中野 卓二村尾 道人新田 佳史原田 雅生川部 直人橋本 千樹長野 健一石川 哲也奥村 明彦林 和彦片野 義明黒田 誠吉岡 健太郎
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51 巻 (2010) 4 号 p. 175-182

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抄録

症例は29歳男性.小児期より光線過敏があった.父方の祖父,弟にも光線過敏を認める.2001年11月肝障害のため他院に入院し,プロトポルフィリン症(EPP)と診断され,肝生検では軽度線維化と色素沈着をみとめた.2005年8月腹痛,食欲不振,黄疸,肝障害のため同院に再入院した.肝生検では広範な線維化,多数の色素沈着をみとめた.2006年11月腹痛,食欲不振,便秘,微熱,黄疸のため当院に第1回目の入院をした.赤血球プロトポルフィリン13776 μg/dl ,ALT 287 IU/L,総ビリルビン5.1 mg/dl であった.2007年5月に同様の症状にて第2回目の入院をした.2008年8月に同様の症状にて第3回目の入院をし,肝不全が進行し11月死亡した.EPPは稀な遺伝性疾患であり,肝不全にて死亡する患者は多くない.しかし重症の肝障害の治療法としては肝移植しかなく,適切な時期に肝移植を考慮すべきと思われる.

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© 2010 一般社団法人 日本肝臓学会
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