肝臓
原著
原発性胆汁性肝硬変に対するウルソデオキシコール酸長期使用と臨床経過―ウルソ-PBC特別調査研究会―
戸田 剛太郎石橋 大海大西 三朗岡上 武恩地 森一賀古 眞金子 周一上村 朝輝川崎 寛中佐田 通夫鈴木 一幸田中 直見林 直諒牧野 勲渡辺 純夫
著者情報
ジャーナル フリー

52 巻 (2011) 9 号 p. 584-601

詳細
PDFをダウンロード (988K) 発行機関連絡先
抄録

原発性胆汁性肝硬変患者に対するウルソデオキシコール酸(UDCA)製剤長期使用の安全性(1462例),有効性(1327例)を3~5年の使用例を中心に調査を実施した.5年間の観察期間でUDCA製剤の関連が推定された有害事象発現率は3.4%であり,重篤なものはなく,血清肝胆道系酵素活性,総ビリルビンの低下は投与期間中持続し,UDCA長期投与の安全性,肝機能検査改善における有効性が示された.しかし,最終評価時点においてAl-P,γ-GTP,AST,ALT,総ビリルビンそれぞれに不変/悪化例を含む低下率30%未満症例が存在した.その比率はUDCA用量増加とともに減少し,UDCA投与効果が不十分な症例に対しては用量増加を考慮する必要があると考えられた.肝関連死/肝移植例は23例みられ,Cox回帰分析では,投与前総ビリルビン>1.2 mg/dl ,組織学的進展度とともに,投与開始後6カ月の時点での総ビリルビン,ASTの低下率30%未満が肝関連死/肝移植の有意な関連因子であり,総ビリルビン,ASTの更なる低下を目指した対応が必要と考えられた.

著者関連情報
© 2011 一般社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top