肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
アノブラール(酢酸ノルエチステロン,エチニルエストラジオール合剤)によると思われる巨細胞性肝炎の1例
外山 久太郎新関 寛為近 義夫三井 久三広門 一孝柴田 久雄岡部 治弥矢島 太郎奥平 雅彦
著者情報
ジャーナル フリー

15 巻 (1974) 6 号 p. 386-393

詳細
PDFをダウンロード (2664K) 発行機関連絡先
抄録

症例は33歳の女性で,経口避妊薬(Anovlar)を服用したところ,第2サイクルの終了間際に嘔気,全身倦怠感,〓痒感が出現してきたため当院を受診し,黄疸と肝障害を指摘されて入院した.第35病日の肝生検の結果得られた病理組織標本では,胆汁うっ滞像,spotty necrosisに加えて本例に特異的所見である多核巨細胞が多数みられた.巨細胞はしばしば乳児肝炎の特徴像としてみられ,成人ではまれとされているが,Liberらの例を初めいくつかの報告がある.巨細胞の出現機序については,融合説,核分裂説などが考えられているが,それらのいずれとも確証がない.本例でもそれについての詳細な検討がなされたが,どのような機序によるものか明らかにしえなかった.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top